糖 尿 病 の 食 事 療 法 




 

  ◎ 食品交換表


この食事療法には食品交換表が必要となります。
これは各食品のエネルギー量や栄養素をわかりやすく表にしたものであり、正式名称は「糖尿病食事療法のための食品交換表」(日本糖尿病学会)といいます。 一般的な食品からおよそ500種を選び、栄養構成の点で似たものどうしを、6つの表と調味料の計7種類に分類してあります。 献立を考えるときに、この表から食品のエネルギー量と重量を出すことができます。 ただこの作業が難しいと感じてしまう要素でもあり、慣れるまで我慢強く取り組むことが必要となります。


 

  ◎ 自分に合った必要エネルギー量を知る


血糖値の上がり過ぎを押さえ、正常な状態に変えていくためには、自分に必要な1日のエネルギーを正確に知ることです。 そして余分なエネルギーをとらないようにすることが大事になります。 この数値は医師の指示によってすすめるべきことですが、一応の目安としての算出方法は次のようになります。
まず標準体重を出し、次に必要なエネルギー量を出します。

@ 標準体重 = 身長 × 身長 × 22
A 指示エネルギー量 = 標準体重 × ※作業強度


※作業強度の目安
作業強度とは仕事や家事などの社会的活動で消費されるエネルギー。
成人で25〜30kcal(重労働具合によっては40kcalまで)とされます。
事務や軽い家事程度であまり身体を動かさないものを軽度とし、立ち仕事や軽作業で比較的身体を動かすものを普通とし、力仕事や肉体労働は重度とみなします。
また、年齢、性別、体型などによっても差はあります。

例)身長160cm、職業事務の場合
@ 1.6 × 1.6× 22 = 56.32s ← 標準体重
A 56.32 × 25 = 1408kcal  ← 指示エネルギー量


各個人が1日に自分に必要なエネルギー量を知り、それを超えないように調整かつ、
バランスよく栄養を摂ることが大切です。
ただし、これは目安なので、必ず治療が必要な人は医師の診断を受けてください。


 

  ◎ 必要な栄養素を知る


指示エネルギー量を守ることの次に大切なのが、栄養バランスです。 特に3大栄養素と言われる、たんぱく質、炭水化物、脂質は1日の最低必要量が決められています。 たとえば、1600kcalの場合だと、たんぱく質が60g以上、炭水化物が200g、脂質が30g以上が目安。 また、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを含む食品(主に野菜)は毎日最低300g以上をとることが必要です。


 

  ◎ 尺度を知る


交換表では 80kcalを1単位と基準としています。
例えば、指示エネルギー量が1600kcalの人が食べることができる食品は何単位分かと考えた時、 1600÷80=20 となり、
この人が1日に食べられる食品は20単位分となります。
たとえば食品1単位にはどんなものがあるでしょう。

・ 小さめのご飯茶碗に半杯分
・ 6枚切り食パンの半枚分
・ 卵1個
・ 切り身の魚1枚

などです。種類や大きさによって違うので目安としてとらえるようにしてください。
エネルギー量と重量は食品によって全て違います。
交換表を使い、1単位は何gなのかを食品ごとに確かめなければなりません。

※1単位が80kcalという基準について
だいたい我々が普段よく口にする食品の常用量が80kcalであることが多いからこの値が基準とされます。 覚えやすく、計算しやすいのが利点です。


 
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